新たな警戒株:インフルエンザA(H3N2)「K亜系統」の脅威と2025‐2026年シーズンへの影響

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1. 背景:なぜ今「K亜系統」が問題視されているのか

近年、インフルエンザA(H3N2)ウイルスの新しい変異系統「subclade K(以下「K亜系統」)」が各国で急速に検出されており、2025年冬に向けて警戒が高まっています。英国、カナダ、日本などで患者数の増加が報告され、従来のワクチン株との遺伝的・抗原的ずれ(=ミスマッチ)が懸念されているのです。

2. K亜系統って具体的にどこが変わった?

K亜系統は、ワクチンの基になっているH3N2株とは異なるアミノ酸変異を複数持っており、特にウイルス表面の抗原性部位(ヒトの抗体が結合しやすい部分)に変化が確認されています。これにより、ワクチン接種で得られる抗体が効きにくくなる可能性があります。

変異は、南半球(オセアニアや南米地域)での最近の流行期に獲得されたもので、ウイルス進化が進んでいることが示唆されます。つまり、「見た目(抗原性)が変わったウイルスが今シーズン主流になるかもしれない」というのが、最も大きな警戒点です。

3. 各国の流行状況とタイムライン

2025年秋〜初冬にかけて、英国をはじめとしたヨーロッパ諸国から「K亜系統の陽性」が増えてきたという報告があります。同時期にカナダや日本でも、検体中のK亜系統比率が上昇傾向にあると把握されています。保健機関や研究所は、これらの早期データをもとにワクチン有効性(VE)や感染・入院率を解析中です。

4. ワクチンとのミスマッチ:深刻度はどれほど?

現行のインフルエンザワクチンは、WHOなどの国際機関が推奨する株をもとに設計されています。しかし、K亜系統はその株とは抗原構造に差異がある可能性が高く、「感染予防効果」が低下するリスクが指摘されています。

ただし、専門家の間では「ワクチンが重症化を防ぐ」効果はまだ残っている可能性があるという見方が強く、完全に無意味とはされていません。特に入院予防や重症化抑制の面では一定の恩恵が見込まれると分析されています。

5. 不確実性:まだ分かっていないこと

  • K亜系統が今後どこまで広がるか(全国・世界規模で支配株になるのか)
  • 高齢者や基礎疾患を持つ人に対するワクチン効果の実際の強さ
  • 抗ウイルス治療薬(タミフルなど)との相性や耐性リスク
  • また大きな変異がさらに出現するかどうか

6. 私たちが取るべき対策

ワクチン接種:感染予防効果は減るかもしれないものの、重症化リスクを下げる効果は期待できるため、とくにリスクの高い人(高齢者、持病がある人等)は今年も接種を検討すべきです。

基本的な感染対策:手洗い、マスク、換気を徹底することが大事。ウイルスが滑らかに広がらないように、普段から室内空気の入れ替えを習慣にしましょう。

早めの医療相談:発熱・咳・だるさなどの症状が出たら早めに医療機関を受診。必要に応じて抗ウイルス薬などの治療を開始してもらうよう相談してください。

7. 今後注視すべきポイント

  1. 世界各国のシーケンス解析と疫学データ:K亜系統の割合や重症化率を注視。
  2. ワクチン有効性(VE)の長期データ:特に重症化・入院抑制効果。
  3. 公衆衛生政策の変化:ワクチン組成の修正や緊急対策が議論されるか。
  4. 新しい変異系統の出現:さらなる進化の兆しがないか。

8. まとめ

「K亜系統」は、2025年冬のインフルエンザ流行を考えるうえで無視できない存在です。従来型ワクチンとのミスマッチが懸念される一方で、重症化を抑える可能性は残されています。個人レベルではワクチン・手洗い・換気・早期受診の徹底が重要。公衆衛生上も、今後の解析や政策動向を注視する必要があります。

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